
血便が出ると、多くの方が不安を感じるでしょう。
「検査を受けたいけれど、費用が心配」「保険は使えるのだろうか」という疑問をお持ちの方も多いはずです。
血便の検査は、症状がある場合には基本的に保険適用となります。大腸内視鏡検査をはじめとする各種検査について、保険適用の条件や実際の費用、検査の流れを詳しく説明します。早期発見のために知っておきたい情報をまとめました。
辻仲つくば胃と大腸内視鏡・肛門外科
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目次
血便の検査は保険適用されるのか
血便という症状がある場合、大腸内視鏡検査をはじめとする各種検査は「保険適用」となります。
これは非常に重要なポイントです。
健康診断で行われる便潜血検査は「スクリーニング検査」と呼ばれ、症状のない方を対象とした検診です。一方、血便という明確な症状がある場合は「診療」として扱われるため、健康保険が適用されます。
保険適用となる条件として、血便、腹痛、下痢、便秘などの症状がある場合、病変がありフォローアップのために検査が必要などの医師が検査の必要性を認めた場合には保険診療となります。自覚症状がなく、単に「念のため検査したい」という場合は自費診療となりますが、私が診療しているなかでは、よくよくお話をうかがうと実はこういう症状が不安で、ということで不安の原因がわかることも多く、結果として保険診療で内視鏡検査を行うことも多いです。
検査が必要かどうか、保険診療で行うべきかどうかなどは、一般的にはわかりづらい領域であるため(そもそも制度自体も学校の授業でもやらないので)、まずはご相談ください。。

保険適用時の自己負担割合は、年齢や所得によって異なります。一般的には3割負担ですが、70歳以上の方は2割または1割、小学生以下は2割となります。ただし、自治体によっては医療費助成制度があり、さらに負担が軽減される場合もあります。
注意すべき点として、便潜血検査で陽性となった後の精密検査も保険適用となります。健康診断の便潜血検査自体はがん検診として行われますが、陽性判定後の大腸内視鏡検査は「精密検査」として保険診療の対象です。
血便で受ける主な検査の種類
便潜血検査の位置づけ
便潜血検査は、大腸がんのスクリーニング検査として広く普及しています。
検査方法は簡便で、自宅で便を採取して医療機関に提出するだけです。通常は2日間分の便を採取する「2日法」が主流となっており、これにより検査の精度を高めています。
便潜血検査の精度について理解しておくことが大切です。この検査で陽性となった場合、大腸ポリープが見つかる確率は約50%、大腸がんが見つかる確率は3%程度とされています。つまり、陽性だからといって必ずしも大腸がんがあるわけではありませんが、精密検査を受ける必要性は高いということです。
大腸内視鏡検査の重要性
大腸内視鏡検査は、血便の原因を特定するための最も確実な検査方法です。
肛門から内視鏡を挿入し、大腸全体を直接観察します。5mm以下の小さなポリープや早期がんも発見でき、検査中に組織を採取したり、ポリープを切除したりすることも可能です。
辻仲病院グループでは「無送気軸保持短縮法」という検査手法を採用しており、従来の検査法と比べて腸への負担が少なく、不快な異物感や苦痛をほとんど感じない検査を実現しています。この技術により、患者の心理的ハードルを下げることができます。

検査の流れとしては、前日から食事制限を行い、当日は腸管洗浄液を2000ml程度内服します。この前処置が最も負担に感じる方が多いですが、検査の精度を高めるために必要な工程です。検査自体は通常30分から1時間程度で終了し、鎮静剤を使用することで苦痛を軽減できます。
その他の検査方法
大腸内視鏡検査以外にも、いくつかの検査方法があります。
注腸造影検査は、肛門から造影剤(バリウム)と空気を注入してX線撮影を行う検査です。大腸の形状や病変の位置を把握できますが、小さな病変の発見には限界があります。保険適用時の費用は4,000円~5,000円程度です。
大腸CT検査(CTコロノグラフィ)は、炭酸ガスを肛門から注入してCT撮影を行う検査です。内視鏡検査に比べて身体的負担が少ないという利点がありますが、組織採取やポリープ切除はできません。費用は20,000円~30,000円程度で、保険適用外となることが多いです。
腫瘍マーカー検査は血液検査で、消化器系がんのマーカー(CEA、CA19-9など)を測定します。ただし、腫瘍マーカーはがんを見つけるための検査ではないため、陽性であろうが陰性であろうが価値が低く、すでに癌がある人以外は検査を行う価値はほとんどないと言えます。。
検査費用の実際
保険適用時の自己負担額
血便という症状がある場合、大腸内視鏡検査は保険適用となります。
3割負担の場合、観察のみの検査で5,000円~7,000円程度が目安です。検査中に組織を採取して病理検査を行う場合は、5,000円~15,000円程度の追加費用がかかります。ポリープを切除した場合は、検査費用と病理検査費用を含めて20,000円~30,000円程度となります。
便潜血検査の費用は、保険適用で3割負担の場合、300円~600円程度です。健康診断として受ける場合は自費となり、1,000円~2,000円程度が一般的です。ただし、40歳以上の方は自治体の補助により、5,00円前後で受けられることが多いです。
自費診療の場合の費用

症状がなく、予防的に検査を受けたい場合は自費診療となります。
大腸内視鏡検査の自費診療では、25,000円程度が相場です。人間ドックのオプションとして受ける場合も、同程度の費用がかかります。医療機関によって価格設定は異なるため、事前に確認することをおすすめします。
大腸CT検査は保険適用外となることが多く、20,000円~30,000円程度の費用がかかります。腫瘍マーカー検査は1項目あたり2,000円程度で、複数のマーカーを測定する場合は費用が加算されます。
費用を抑える方法
医療費の負担を軽減する方法がいくつかあります。
まず、自治体の大腸がん検診を活用することです。40歳以上の方を対象に、便潜血検査を無料または低額で実施している自治体が多くあります。検診で陽性となった場合の精密検査は保険適用となるため、まずは検診を受けることをおすすめします。
また、高額療養費制度の活用も検討できます。1か月の医療費が一定額を超えた場合、超過分が払い戻される制度です。所得に応じて上限額が設定されており、大腸ポリープの切除など費用が高額になる場合に有効です。
健康保険組合によっては、人間ドックや特定の検査に対する補助金制度を設けている場合もあります。勤務先の健康保険組合に確認してみるとよいでしょう。
検査を受けるべきタイミング
血便が出た場合、早めに検査を受けることが重要です。
「痔だろう」「硬い便で肛門が切れただけ」と自己判断して放置することは避けるべきです。大腸がんは早期には自覚症状がほとんどなく、進行してから発見されると治療が困難になります。早期に発見できれば5年生存率が9割以上と予後が良好なため、定期的な検査が非常に重要です。
便潜血検査で陽性となった場合は、必ず精密検査を受けてください。「1回だけ陽性だったから様子を見よう」という判断は危険です。2日法で1回でも陽性であれば、消化器内科を受診する必要があります。

40歳を過ぎたら、症状がなくても年1回の便潜血検査を受けることが推奨されています。大腸がんの罹患率は40歳頃から増加し始め、70代後半で急速に上昇します。定期的な検査により、早期発見・早期治療が可能になります。
リスクが高い方の検査頻度
家族に大腸がんの方がいる場合や、大腸ポリープの既往がある方は、より頻繁な検査が必要です。
一般的には、大腸ポリープを切除した後は1年後に再検査を行い、問題がなければ2~3年後の検査が推奨されます。ただし、ポリープの大きさや数、病理検査の結果によって検査間隔は異なるため、医師の指示に従ってください。
潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患がある方も、定期的な大腸内視鏡検査が必要です。これらの疾患は大腸がんのリスクを高めるため、年1回程度の検査が推奨されることが多いです。
辻仲つくばクリニックでの検査体制
辻仲つくばクリニックは、辻仲病院グループの一員として、茨城県つくば市で胃・大腸内視鏡検査および肛門外科の専門診療を提供しています。
辻仲病院グループ全体では年間21,000件以上の内視鏡検査を実施しており、そのうち大腸内視鏡検査は年間11,000件以上に達します。辻仲柏クリニックでは年間約7,000件の内視鏡検査を行っており、グループ全体で高い検査実績を誇ります。
特筆すべき点として、消化器内科医だけでなく外科医も内視鏡検査を実施している点が挙げられます。辻仲病院グループでは同一施設内で外科的治療まで対応できるため、患者の負担を軽減できます。
また、肛門外科医がかかわることで、血便の原因として多くの割合を占める肛門疾患について、評価や検査などをすることができます。
検査の予約や相談は、オンライン予約システム、LINE予約、、電話予約の導線から行えます。血便という症状で不安を感じている方は、まず無料相談を利用して、検査の必要性や費用について確認することをおすすめします。
まとめ
血便の検査は、症状がある場合には保険適用となります。
大腸内視鏡検査の費用は、3割負担で観察のみなら5,000円~7,000円程度、ポリープ切除を行った場合でも20,000円~30,000円程度です。便潜血検査は300円~600円程度で受けられ、40歳以上の方は自治体の補助により無料から1,000円前後で受けられることが多いです。
血便が出た場合、「痔だろう」と自己判断せず、早めに消化器内科を受診することが大切です。大腸がんは早期発見できれば予後が良好な疾患ですが、進行してからでは治療が困難になります。便潜血検査で陽性となった場合も、必ず精密検査を受けてください。
辻仲つくばクリニックでは、豊富な検査実績と専門的な技術により、苦痛の少ない大腸内視鏡検査を提供しています。無料相談や複数の予約方法を用意しているため、まずは気軽に相談してみてはいかがでしょうか。早期発見・早期治療のために、定期的な検査を心がけましょう。
茨城県つくば市竹園
辻仲つくば胃と大腸内視鏡・肛門外科
検査の内容や費用について、受診前のご不明点はお気軽にご相談ください。
月〜土 9:00〜11:30 / 14:00〜16:30 日曜休診
著者情報
院長
森田 洋平
Youhei Morita

略歴
2007年
杏林大学卒業、東京北社会保険病院で初期臨床研修、つくばメディカルセンター病院で外科研修、埼玉医科大学国際医療センターで消化器外科フェロー。その後、消化器内視鏡、肛門外科を専門とし辻仲病院柏の葉で勤務。勤務の傍ら、聖路加国際大学公衆衛生大学院で内視鏡の検査情報を効率的に伝えるための研究を行いMaster of Public Health(MPH)を取得。
資格
- 日本消化器内視鏡学会専門医
- Master of Public Health (MPH)
所属学会
- 日本外科学会
- 日本消化器外科学会
- 日本消化器内視鏡学会