若い女性の血便〜原因と早期受診が大切な理由を専門医が解説|辻仲つくば胃と大腸内視鏡・肛門外科クリニック|茨城県つくば市の大腸・肛門外科 消化器内科 内視鏡検査

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若い女性の血便〜原因と早期受診が大切な理由を専門医が解説

公開日:2026年06月14日 / 更新日:2026年06月11日

トイレで排便後に血が混じっているのを見つけたとき、多くの方が不安に駆られます。特に若い女性の場合、「まさか大腸がん?」「恥ずかしくて病院に行けない」と悩まれる方も少なくありません。

血便は身体からの重要なサインです。

肛門科医として長年診療に携わってきた経験から申し上げると、若い女性の血便の多くは便秘に伴う裂肛や痔核が原因です。しかし、自己判断で「どうせ痔だろう」と放置してしまうことが、深刻な病気を見逃す原因となります。実際、そのような方は沢山いらっしゃいます。

血便の原因は痔のような良性疾患から大腸がんまで幅広く、症状だけで判断することは困難です。早期に適切な診断と治療を受ければ、ほとんどの場合は治癒できます。この記事では、若い女性に多い血便の原因、女性特有の要因、そして自己判断せず肛門科を受診すべき理由について詳しく解説します。

辻仲つくば胃と大腸内視鏡・肛門外科

血便が気になる方はお気軽にご相談ください

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血便とは〜医学的に正しく理解する

血便とは、便に血液が混じっている状態を指します。肛門から血液あるいは血液を

血便の色や状態は、出血している場所や出血量、出血してからの時間によって変わります。

鮮やかな赤色であれば肛門に近い部位からの出血、暗赤色であれば大腸の奥の方からの出血、黒色であれば上部消化管からの出血が疑われます。鮮血便は血液そのもののような鮮やかな赤色の出血で、排便時にポタポタ垂れたり、トイレットペーパーで拭いた時に付着したりします。暗赤色便は鮮血よりも少し黒ずんだ赤色や、イチゴジャムのようにドロッとした粘液と血液が混ざったような状態です。

10代の中学生や高校生、20〜30歳代の若い方でも、痛みを伴わず血便を認める場合があります。若年性ポリープやストレスが原因で起こる過敏性腸症候群でも血便が生じることがあります。1回だけしか血便が出ていないからといって侮らず、血便を認めた場合は早めに消化器内科や肛門科へ受診することが大切です。

若い女性に多い血便の原因

便秘による裂肛(切れ痔)

若い女性の血便で最も多い原因の一つが、便秘による裂肛です。裂肛とは、肛門にできる切り傷やびらん・潰瘍のことで、比較的若い女性に多く見られます。いわゆる切れ痔です。

硬い便が通過する際に肛門が裂けて出血する状態です。排便時や排便後に強い痛みを認め、出血をきたします。便の表面に血が付着したり、トイレットペーパーに血がつくことが特徴です。生活習慣の改善や便通を良くすることで改善します。

若い女性は便秘の割合が男性よりも多いことが示されており、特に注意が必要です。

一方で、下痢でも同様な症状が出ることがあり、便秘がないから切れ痔にならないというわけでもありません。

痔核による出血

痔核は肛門の静脈がうっ血して膨らみ、排便時の摩擦などで出血します。重いものを扱う職業の方や、長時間座ってデスクワークされている方に多く見られます。肛門の痛みや腹痛がなく、鮮血の血便が出た場合、痔核を考えます。

痔核による出血は鮮やかな赤色で、便の表面に付着したり、トイレットペーパーに血がつくことが特徴です。痔の場合、出血量が多く見えることがありますが、通常は自然に止血します。痛みを伴うことが多い裂肛に対し、痔核は痛みがないことも特徴です。

炎症性腸疾患

腸に炎症をおこす病気である炎症性腸疾患には、潰瘍性大腸炎とクローン病があります。いずれも国が特定疾患に指定している病気です。潰瘍性大腸炎は大腸に炎症をおこす病気で、20〜30歳代に多いですが、若年者から高齢者まで発症します。1990年以降、日本では急激に患者数が増え続けています。

潰瘍性大腸炎では、粘液や膿を伴う血便が特徴的で、腹痛や下痢、体重減少などを伴います。クローン病は10〜20歳代の若者が発症することが多く、男女比は2対1と男性に多い病気です。クローン病では炎症が強く起こるため、小腸や大腸に潰瘍を生じて、下痢や腹痛、血便、体重減少などが生じます。

虚血性大腸炎

虚血性大腸炎は、大腸に血液を送る動脈の血流が阻害され、大腸粘膜に潰瘍が起こる状態を言います。ご高齢の方に多い病気といわれていましたが、最近では若い女性も多く発症しています。

原因として、慢性的な便秘や高血圧、脂質異常症、糖尿病などの病気をお持ちの方は、かかるリスクが高くなるといわれています。また、脱水も虚血性大腸炎を発症する危険性を高めると考えられています。運動不足やストレス、脂っこい食べ物も原因といわれています。一方で、予防する方法もないため、偶発的なものだと考えていただくのが良いと思います。

虚血性大腸炎の典型的な症状として、急な強い腹痛、血便、下痢が起こります。特に大腸左側によく起こるため、左側の下腹部に痛みが生じます。まずは強い腹痛から始まって、下痢や血便が出ます。この場合の血便は鮮血便で、鮮血のみが排出されることもあります。

女性特有の血便リスク要因

ホルモンバランスの影響

女性は月経周期によってホルモンバランスが変動し、これが腸の動きにも影響を与えます。月経前には黄体ホルモンの影響で腸の動きが鈍くなり、便秘になりやすくなります。便秘が続くと硬い便が肛門を傷つけ、裂肛の原因となります。

妊娠・出産の影響

妊娠中は子宮が大きくなることで腸が圧迫され、便秘になりやすくなります。また、出産時のいきみによって肛門周囲の静脈がうっ血し、痔核が発生しやすくなります。妊娠・出産を経験した女性は、そうでない女性に比べて痔核のリスクが高まります。

ダイエットと食生活

若い女性に多い過度なダイエットは、食物繊維の摂取不足を招き、便秘の原因となります。また、不規則な食生活やストレスも腸の動きを乱し、便秘や下痢を引き起こします。これらが血便の間接的な原因となることがあります。

自己判断が危険な理由〜痔と大腸がんは併発する

最も怖いのは、「もともと痔を持っている方が、大腸がんを見逃すこと」です。

痔があるからといって、今回の出血も痔であるとは限りません。痔の出血に隠れて、その奥でがんが進行している可能性があります。大腸がんは早期に発見すれば高い確率で治せる病気ですが、放置すれば命に関わります。

大腸がんの症状は痔の症状に似ているため、自己判断は禁物です。初期の段階では自覚症状がありませんが、病気が進行すると、便に粘液が付着する、便に血が混ざっている、便秘や下痢を繰り返す、残便感、お腹が張る、腹痛、全身倦怠感、貧血、体重減少など様々な症状があらわれます。

大腸がんによる血便は、便全体に血液が混ざっているのが特徴です。一方、痔による血便は便表面に血液が付く程度です。ケースによっては、大腸がんと痔を併発していることがあるため、早期に大腸がんを見つけるためにも、早めの受診が必要です。

血便を引き起こすのは、痔やがんだけではありません。大腸ポリープは大腸の粘膜が隆起した状態で、多くは良性ですが、一部は時間の経過とともに大腸がんに進行する可能性があります。小さなポリープの段階では自覚症状はほとんどありませんが、大きくなると粘液を伴う血便が見られることがあります。

痔・血便外来についてご案内しています

若い方でも血便の原因はさまざまです。症状が気になる場合は、専門外来へのご相談をご検討ください。

大腸内視鏡検査の重要性と辻仲病院グループの強み

血便の原因を特定する唯一の方法

血便の原因を正確に突き止め、適切な治療を行うために、現在最も確実で優れた検査が大腸内視鏡検査です。大腸内視鏡検査では、肛門から細いスコープを挿入し、大腸の一番奥から直腸まで、すべての粘膜を医師が直接目で見て観察します。

これにより、出血している場所や原因を正確に特定することができます。さらに、大腸内視鏡検査はただ観察するだけではありません。疑わしい部分があれば、その場で組織の一部を採取して、良性か悪性かを詳しく調べることができます。がん化する可能性のある大腸ポリープが見つかった場合、その場で切除することも可能です。

辻仲病院グループの豊富な実績

辻仲病院グループでは年間21,000件以上の内視鏡検査を実施しており、そのうち大腸内視鏡検査は年間11,000件以上に達します。辻仲柏クリニックでは年間約7,000件の内視鏡検査を行っており、グループ全体で高い検査実績を誇ります。

無送気軸保持短縮法による苦痛軽減

辻仲病院グループでは「無送気軸保持短縮法」という検査手法を採用しており、従来の検査法と比べて腸への負担が少なく、不快な異物感や苦痛をほとんど感じない検査を実現しています。この技術は患者からの評価も高く、内視鏡検査への心理的ハードルを下げる要因となっています。

検査に対して不安の強い方も多いかと思いますが、できる限り患者様の苦痛を抑え、ご負担なく検査をお受けいただけるよう、日々取り組んでおります。

肛門外科医のかかわり

辻仲病院グループの強みとして、肛門外科医も内視鏡検査を実施している点が挙げられます。これにより、痔についても内視鏡以外の適切な検査である肛門鏡などの提案や実施、肛門疾患の重症度などを適切に判断できます。。

他院と比較して早期に治療に移行でき、患者は再度の内視鏡検査や下剤服用、来院回数を減らすことができ、負担軽減につながります。

受診すべきタイミングと緊急性の判断

すぐに受診すべき症状

以下のような症状がある場合は、すぐに医療機関を受診してください。便器一面が真っ赤になるような大量の出血、血圧が下がってめまいや立ちくらみ、意識が遠のく感じがする、我慢できないほどの激しい腹痛や高熱を伴う場合です。

このような場合は、夜間や休日でもためらわずに救急外来を受診するか、救急車の要請を検討してください。血便が多量となると、緊急で大腸内視鏡検査での止血処置や、輸血が必要になるケースもあります。

早めの受診が推奨される症状

1回だけしか血便が出ていないから問題ないかと侮らず、血便を認めた場合は早めに消化器内科や肛門科へ受診しましょう。少量の血便でも、繰り返す血便でも、痛みのない血便でも、検査が必要な理由があります。

血便は体からの異常を知らせる緊急サインです。「ただの痔だった」と確認できれば、それが一番の安心です。万が一、深刻な病気が隠れていても、早期発見なら治療の選択肢が広がります。

辻仲つくばクリニックでの相談・予約方法

辻仲つくばクリニックは、辻仲病院グループの一員として、茨城県つくば市において胃・大腸内視鏡検査および肛門外科の専門診療を提供する医療機関です。血便症状を持つ患者に対する大腸内視鏡検査の提供と、それに関連する消化器内科および肛門外科の診療を行っています。

患者との接点としては、オンライン予約システム、LINE予約、電話予約を整備しています。血便という症状は患者にとって不安を伴うものであり、検査を受けるべきか迷う層が多く存在します。そうした「血便が出て不安だが検査に迷っている人」をメインターゲットとして、検査の必要性や安全性、費用、流れなどを丁寧に説明するコンテンツ戦略を展開しています。

気にかかる症状をお持ちの方は、ぜひお気軽に当院へお問い合わせください。無料相談フォームでの問い合わせや電話での問い合わせが可能です。予約時に費用について確認することもできます。女性医師による大腸内視鏡検査も行っております。

まとめ〜早期受診が治癒への第一歩

若い女性の血便の多くは、便秘による裂肛や痔核が原因です。しかし、自己判断で「どうせ痔だろう」と放置してしまうことが、深刻な病気を見逃す原因となります。

血便の原因は痔のような良性疾患から大腸がん、炎症性腸疾患、虚血性大腸炎まで幅広く、症状だけで判断することは困難です。痔と大腸がんは併発することもあり、痔の出血に隠れて、その奥でがんが進行している可能性があります。

早期に適切な診断と治療を受ければ、ほとんどの場合は治癒できます。血便の原因を正確に突き止めるためには、大腸内視鏡検査が必要です。辻仲病院グループでは、無送気軸保持短縮法による苦痛の少ない検査を提供し、消化器内科医と外科医の連携により、迅速な治療への移行が可能です。

「あの時、受診しておけばよかった」と後悔する前に、血便に気づいたら、まずは一度当院にご相談ください。

茨城県つくば市竹園

辻仲つくば胃と大腸内視鏡・肛門外科

血便の症状でお悩みの方は、まずはお気軽にご相談ください。

月〜土 9:00〜11:30 / 14:00〜16:30 日曜休診

著者情報

院長

森田 洋平

Youhei Morita

略歴

2007年

杏林大学卒業、東京北社会保険病院で初期臨床研修、つくばメディカルセンター病院で外科研修、埼玉医科大学国際医療センターで消化器外科フェロー。その後、消化器内視鏡、肛門外科を専門とし辻仲病院柏の葉で勤務。勤務の傍ら、聖路加国際大学公衆衛生大学院で内視鏡の検査情報を効率的に伝えるための研究を行いMaster of Public Health(MPH)を取得。

資格

  • 日本消化器内視鏡学会専門医
  • Master of Public Health (MPH)

所属学会

  • 日本外科学会
  • 日本消化器外科学会
  • 日本消化器内視鏡学会