いぼ痔・切れ痔・痔ろうの違いとは?症状の見分け方とそれぞれの治療方針|辻仲つくば胃と大腸内視鏡・肛門外科クリニック|茨城県つくば市の大腸・肛門外科 消化器内科 内視鏡検査

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いぼ痔・切れ痔・痔ろうの違いとは?症状の見分け方とそれぞれの治療方針

公開日:2026年06月01日 / 更新日:2026年06月01日

「トイレのたびに出血する」「排便後に激しい痛みが続く」「肛門の周りが腫れてズキズキする」…こうした症状を抱えながら、誰にも相談できずに悩んでいる方は少なくありません。

実は、日本人の3人に1人が痔に悩んでいるといわれています。症状のないケースも含めると、成人の約半数が何らかの痔の症状を持っているとされるほど、身近な疾患です。

ただ、一口に「痔」といっても、その種類は大きく3つに分かれます。「いぼ痔(痔核)」「切れ痔(裂肛)」「痔ろう(あな痔)」です。それぞれ原因も症状も治療方針もまったく異なります。自分がどのタイプなのかを正確に把握することが、適切な治療への第一歩となります。

この記事では、3種類の痔の違いを詳しく解説し、それぞれの症状の見分け方と治療方針をわかりやすくご紹介します。

辻仲つくば胃と大腸内視鏡・肛門外科

いぼ痔(痔核)・切れ痔(裂肛)・痔ろう(痔瘻)はそれぞれ異なる疾患で、原因・症状・治療方針が違います。どのタイプに当てはまるかは、専門医の診察で確認できます。

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いぼ痔(痔核)とは〜症状・原因・進行度の分類

痔の中で最も多いのが、いぼ痔(痔核)です。

肛門周辺には、クッションの役割を果たす豊富な毛細血管で構成された静脈叢があります。排便時の強いいきみや長時間の座り仕事などによってこの静脈叢がうっ血し、こぶのような膨らみができた状態が「痔核」です。一般的に「いぼ痔」と呼ばれ、痔で悩む方の多くがこのタイプに該当します。

内痔核と外痔核〜できる場所で症状が変わる

痔核には2種類あります。

肛門の内側(直腸粘膜側)にできるものを「内痔核」、外側(肛門上皮側)にできるものを「外痔核」と呼びます。この2つは、できる場所の違いから症状が大きく異なります。

内痔核は、痛みを感じる知覚神経がない粘膜部分にできるため、初期段階では痛みをほとんど感じません。そのため、排便時に便器が真っ赤になるほどの出血で初めて気づく、というケースが多くなっています。進行すると排便時に痔核が肛門の外に脱出するようになります。

外痔核は、知覚神経のある皮膚部分にできるため、皮膚の部分に伴う症状がみられることがあります。

内痔核の進行度分類(Goligher分類)

内痔核は、脱出の有無と程度によって4段階に分類されます。

  • Ⅰ度…排便時にも痔核の脱出がない。痛みはなく、排便時に出血することがある。
  • Ⅱ度…排便時に痔核が脱出するが、排便後は自然に戻る。
  • Ⅲ度…排便時に痔核が脱出し、自然には戻らないが指で押すと戻る。
  • Ⅳ度…排便時に痔核が脱出し、指で押しても戻らない。嵌頓(かんとん)痔核になると激しい痛みを伴う。

Ⅰ度・Ⅱ度であれば、薬物療法や生活習慣の改善といった保存療法で対応できる場合があります。Ⅲ度以降では手術が必要になるケースが多くなります。

切れ痔(裂肛)とは〜症状・原因・慢性化のリスク

排便のたびに「切れるような痛み」を感じるなら、切れ痔(裂肛)の可能性があります。

裂肛とは、肛門周囲の皮膚が裂けた状態のことです。便秘で硬くなった便を無理に出そうとして肛門に圧がかかることで発症します。また、勢いの強い下痢によって肛門周囲の皮膚が切れるケースもあります。誰にも言えず悩んでいるうちに症状が悪化してから受診するケースも珍しくありません。

切れ痔の症状の特徴

裂肛になると、排便時に出血を伴います。また、排便後に肛門周囲に強い痛みを感じることがあります。意外と、痛みがないこともあります。

問題は、この痛みを避けようと無意識に便意を我慢してしまうことです。便秘が悪化して便が硬くなり、さらに切れやすくなるという悪循環に陥ります。慢性化すると、切れた部分が潰瘍となり肛門が狭くなることもあります。「切れただけだから」と放置せず、症状を自覚した時点で適切に治療することが大切です。

切れ痔の進行段階

  • 初期…排便時に切れて出血や痛みが起こる。痛みは短時間で治まり、軟膏などの保存的療法で改善しやすい。
  • 中期…同じ場所が何度も切れるため傷が深くなり、「見張りいぼ」という小さな膨らみができることもある。
  • 慢性裂肛…何度も切れた部分が瘢痕化・線維化を起こして肛門が狭窄し、ますます切れやすくなる。

切れ痔の多くは、軟膏や便を軟らかくする内服薬などの保存的療法で改善が見込めます。ただし、便秘や強くいきむ癖が残っていると再発を繰り返して慢性化しやすいため、便秘を解消することが重要です。

症状に合わせた治療法を専門医と確認

「自分がどの種類の痔かわからない」という方も、受診時に詳しくご説明します。つくば市の肛門外科専門医にお気軽にご相談ください。

痔ろう(あな痔)とは〜症状・原因・放置の危険性

3種類の痔の中で、最も注意が必要なのが痔ろうです。

痔ろうは、薬物療法などの保存的療法では治すことができず、完治には手術が不可欠です。放置していると瘻管が再感染して複雑に枝分かれし、肛門機能を損ねることがあります。さらにまれではありますが、がん化する可能性も指摘されています。

痔ろうが発症するメカニズム

肛門には皮膚と粘膜の境目に「歯状線」という部分があり、ここには「肛門陰窩」という小さなくぼみが10個ほど並んでいます。下痢などで便がこのくぼみに入り込み、免疫力が低下していると細菌感染を起こして「肛門周囲膿瘍」を発症します。

感染して化膿し、膿がたまると肛門周囲の組織に「瘻管」というトンネル状の管を作りながら進み、やがて肛門周囲の皮膚に穴が開いて膿が排出されます。この瘻管が残った状態が「痔ろう」です。

痔ろうの症状

肛門周囲の感染により、強い痛みや腫れ、発熱などの症状がみられます。場合によっては38度を超える発熱を伴うこともあります。膿が排出されると痛みや腫れは一時的に解消しますが、管が残っている状態では再度感染を起こして悪化していきます。また、膿の排出により下着が汚れてしまうケースもあります。症状が悪化すると、座った姿勢を保つことができず、日常生活に大きな影響を及ぼします。

なお、過度のストレスやアルコールの摂りすぎが発症リスクを高める要因として挙げられることもあります。

3種類の痔の症状の見分け方〜セルフチェックのポイント

自分の症状がどのタイプの痔に当てはまるか、以下のポイントで確認してみてください。

ただし、あくまでも目安です。

正確な診断は必ず医療機関で受けてください。大腸がんなど他の疾患との鑑別が必要な場合もあります。

  • 排便時に出血があり、痛みはほとんどない…内痔核(いぼ痔)の可能性が高い。
  • 排便時に切れるような強い痛みがある…裂肛(切れ痔)の可能性が高い。
  • 肛門周囲が熱をもって腫れ、ズキズキと激しく痛む・発熱がある…肛門周囲膿瘍・痔ろうの可能性が高い。
  • 肛門の外にいぼ状のものが触れる・脱出している…外痔核または進行した内痔核の可能性がある。
  • 肛門周囲から膿が出る・下着が汚れる…痔ろうの可能性が高い。

出血の仕方も判断の参考になります。トイレットペーパーに血が付く程度であれば裂肛か内痔核の初期、便器にポタポタと血が落ちる場合はやや進行した内痔核、勢いよく出血する場合はさらに進行した内痔核が考えられます。

それぞれの治療方針〜保存療法から手術まで

痔の治療は、種類と進行度によって大きく異なります。「手術しかない」と思い込んでいる方もいますが、早期であれば保存療法で改善できるケースも多くあります。

いぼ痔(痔核)の治療方針

Ⅰ度・Ⅱ度の内痔核であれば、軟膏や坐薬による薬物療法と、排便習慣・生活習慣の改善指導が中心となります。ただし、薬で症状が落ち着いても、いぼが完全になくなる自然治癒はありません。排便習慣の改善が再発防止に最も重要です。

Ⅲ度以降や薬物療法で改善しない場合は、手術が選択されます。主な手術方法は以下の2つです。

  • ALTA療法(痔核硬化療法)…痔に直接注射を打ち、痔への血流を低下させて患部の繊維化を促す治療法です。メスを使用しないため術後の痛みを抑えることができ、手術時間の短縮も期待できます。30%程度の再発率と言われています。
  • 結紮切除術…痔核につながる部分を縛って切除する治療法です。痔核の大きさや症状に応じて術式を選択します。根治性が高い一方、術後の痛みや出血リスクがあります。

切れ痔(裂肛)の治療方針

初期〜中期の裂肛であれば、軟膏や便を軟らかくする内服薬などの保存的療法が有効です。再発防止のための便秘解消・生活習慣の改善指導も並行して行われます。

慢性化して保存療法では改善しない場合は、手術が選択されます。主な手術方法は以下の3つです。

  • 内括約筋側方皮下切開術…肛門括約筋に浅くメスを入れて、皮膚が切れないようにする治療法です。肛門括約筋の緊張を解除することで、裂肛の再発を防ぎます。
  • 皮膚弁移動術…裂肛を繰り返し皮膚がひきつれたり硬くなったりした場合に行う治療法です。ダメージが蓄積した肛門の皮膚の外側を移動させて肛門の縁に縫い合わせます。

痔ろうの治療方針

痔ろうは、手術でしか完治できません。瘻管は自然治癒することがなく、放置すれば悪化の一途をたどります。主な手術方法は以下のようなものです。

  • 切開開放術…痔ろうの管(瘻管)にメスを入れて、縫合せず開放した状態にする治療法です。膿が溜まる根本原因を取り除くため、再発リスクを抑えられます。切開する部位が肛門の後方であれば、排便への影響も少なく過ごせます。

辻仲つくば胃と大腸内視鏡・肛門外科クリニックの痔日帰り手術

「仕事を長く休めない」「入院するのは難しい」…そんな方に知っていただきたいのが、日帰り手術という選択肢です。

茨城県つくば市にある辻仲つくば胃と大腸内視鏡・肛門外科クリニックは、消化器科・肛門科の専門病院である辻仲病院グループに所属するクリニックです。痔核(いぼ痔)・裂肛(切れ痔)・痔ろう(あな痔)の3種類すべてに対応した日帰り手術を実施しています。

日帰り手術の特徴とプライバシーへの配慮

院内に日帰り手術室を併設しており、プライバシーに配慮された空間で手術を受けることができます。女性医師も在籍しており、「相談しづらい」「受診するのが恥ずかしい」というお悩みをお持ちの女性の方も、安心して受診いただける体制を整えています。

仕事や家庭の都合で入院できない方、短時間で治療を終わらせたい方にとって、日帰り手術は大きなメリットがあります。ただし、日帰り手術が適応可能かどうかは医師の診察時に判断されます。痔の状態や術式によっては入院が必要と診断される場合もありますが、その際はグループ病院の辻仲病院柏の葉と連携して治療にあたる体制が整っています。

手術の流れと費用の目安

手術はWEB予約または電話予約で受診予約を行い、診察・検査を受けた後に手術日を決定します。手術前日は消化に良いものを食べ、手術当日は食事ができないため水分を多めにとります。来院時は車・バイク・自転車などの運転は控える必要があります。

手術後は別室で休息し、体調や意識状態に問題がないことを確認後、手術の経過や今後の生活に関する注意点の説明を受けて帰宅となります。術後は必要に応じて辻仲病院柏の葉と連携してフォローアップを行います。

費用(3割負担の場合)の目安は以下のとおりです。

  • 痔核手術…7,000円〜30,000円(内容によって変動)
  • 肛門周囲膿瘍切開術…10,000円
  • 肛門ポリープ切除術…9,000円
  • 肛門尖圭コンジローマ切除術…11,000円〜16,000円(内容によって変動)

支払方法は現金のほか、VISA・JCB・Mastercardなどのクレジットカードにも対応しています。費用はあくまで目安ですので、詳細は受診時にご確認ください。

診療時間は平日および土曜日の午前9時〜11時30分、午後14時〜16時30分です(日曜・祝日は休診)。予約なしでも外来診察を受け付けていますが、待ち時間短縮のためWEB予約または電話予約(029-879-7878)の利用をおすすめします。

まとめ〜痔の種類を正しく知ることが治療の第一歩

いぼ痔・切れ痔・痔ろうは、それぞれ原因も症状も治療方針もまったく異なります。自分の症状がどのタイプに当てはまるかを把握することが、適切な治療への第一歩です。

「恥ずかしいから」「たいしたことないから」と放置してしまうと、症状が慢性化・悪化するリスクがあります。特に痔ろうは手術でしか完治できず、放置すれば瘻管が複雑化します。早めの受診が、結果として治療期間の短縮にもつながります。

あなたの症状、一人で抱え込んでいませんか?

日帰り手術に対応し、女性医師も在籍する辻仲つくば胃と大腸内視鏡・肛門外科クリニックでは、いぼ痔・切れ痔・痔ろうの3種類すべてに対応した専門的な治療を提供しています。辻仲病院グループが培ってきた豊富な診療実績と専門性を活かし、患者さん一人ひとりに合わせた治療をご提案します。まずはお気軽にご相談ください。

【辻仲つくば胃と大腸内視鏡・肛門外科クリニック】痔の日帰り手術について詳しくはこちら

茨城県つくば市竹園

辻仲つくば胃と大腸内視鏡・肛門外科

痔日帰り手術・大腸内視鏡・胃内視鏡・血便緊急外来

月〜土 9:00〜11:30 / 14:00〜16:30(日曜定休)

著者情報

院長

森田 洋平

Youhei Morita

略歴

2007年

杏林大学卒業、東京北社会保険病院で初期臨床研修、つくばメディカルセンター病院で外科研修、埼玉医科大学国際医療センターで消化器外科フェロー。その後、消化器内視鏡、肛門外科を専門とし辻仲病院柏の葉で勤務。勤務の傍ら、聖路加国際大学公衆衛生大学院で内視鏡の検査情報を効率的に伝えるための研究を行いMaster of Public Health(MPH)を取得。

資格

  • 日本消化器内視鏡学会専門医
  • Master of Public Health (MPH)

所属学会

  • 日本外科学会
  • 日本消化器外科学会
  • 日本消化器内視鏡学会