「受けたほうがいいのは分かっているけど、病院は時間がかかりそうだし、何となく面倒で…」
そんな風に感じて、つい後回しにしてしまっている方もいらっしゃるかもしれません。
そもそも医療機関に受診して便潜血検査のキットをもらうのも面倒くさい。
当院では、お忙しい皆様のために、検診の「最初の一歩」をできるだけご負担なく踏み出せるよう工夫しています。
つくば市以外にお住まいの皆様へ:
この記事では、まず「つくば市の大腸がん検診(一次検診)」について詳しくご案内します。職場の検診や他市町村の検診で「陽性」となり精密検査が必要な方、あるいは症状があり内視鏡検査をご希望の方は、お住まいの地域にかかわらず当院で検査をお受けいただけます。詳しくは記事の後半「もし結果が『陽性』だった場合」の項目をご覧ください。

目次
1. 大腸がん検診(便潜血検査)をもっと手軽に:当院の工夫
当院では、つくば市の大腸がん検診を次のような流れで進めています。ポイントは「採便容器のお渡し」と「結果説明」です。
2. 2025年度(令和7年度)「つくば市大腸がん検診」の基本情報
対象者:40歳以上のつくば市民の方
※この検診は、つくば市に住民登録のある方が対象です。つくば市以外にお住まいの方は、お住まいの市町村でのがん検診について、お近くの医療機関や自治体にご相談ください。
受診期間:2026年(令和8年)2月28日までに提出
検査内容:便潜血検査(便に血液が混じっていないかを調べる検査です)
費用:500円(40歳・70歳以上など、年度によって無料対象となる場合があります)
より詳しい情報は、つくば市の公式ページもご確認ください。
▶ つくば市公式ウェブサイト:成人のがん検診
2-1. お近くの医療機関でも受けられます
大腸がん検診は、つくば市内の多くの医療機関で実施されています。下記の一覧から、ご都合の良い医療機関を探すこともできます。
▶ つくば市 健診(検診)実施医療機関一覧(公式PDF)
当院では、先述の通り、お忙しい方や病院の待ち時間が苦手な方でも検診を始めやすい体制を整え、皆様の「最初の一歩」を応援しています。
3. もし結果が「陽性」だった場合
もし「要精密検査(陽性)」という結果であっても、まずは落ち着いてください。「陽性=大腸がん」というわけではなく、痔など良性の病気が原因のことも少なくありません。
しかし、「どうせ痔だろう」といった自己判断は大変危険です。実は、ご自身で「痔がある」と思っている方と「ない」と思っている方とで、大腸がんや大腸ポリープが見つかる確率に差はなかった、とする健診データもあります。
さらに重要な点として、大腸内視鏡検査は主に大腸の内部を観察するためのもので、痔の正確な診断を目的とした検査ではありません。もし肛門の状態も併せて専門的に診てほしい場合は、大腸内視鏡検査だけでなく、肛門科専門医による診察が必要です。いぼ痔の程度、切れ痔の存在については、大腸内視鏡検査では評価できません。当院は肛門科を併設しておりますので、「大腸がんの心配」と「痔の心配」の両方を一度にご相談いただけます。
便潜血陽性の通知は、自覚症状のない早期のがんや、がんになる前のポリープを発見できる、またとない「チャンス」です。必ず、精密検査である大腸内視鏡検査(大腸カメラ)を受けてください。
市の検診はもちろん、職場の検診で陽性になった方や、血便・腹痛・便秘・下痢といった症状が気になる方など、大腸内視鏡検査が必要な方であれば、つくば市以外(土浦市、牛久市、常総市、つくばみらい市など)にお住まいの方も、当院で積極的に受け入れております。
当院は苦痛の少ない内視鏡などで茨城県の大腸内視鏡検査お勧めクリニックとして大手メディアに掲載されました。
4. つくば市の大腸がん検診の現状
茨城県の報告書(令和4年度)によると、つくば市の市町村大腸がん検診の受診率は4.9%で、これは県内の市町村の中でも低い水準にあります(市町村がん検診受診率(令和4年度実績))。今回のブログ執筆にあたり、つくば市役所のご担当者の方とも相談させて頂き、同じ危機感を共有出来ました。
大腸がんは、早期に発見すれば、高い確率で治癒が期待できる病気です。この現状に対し、私たちは胃と大腸の専門クリニックとして、少しでも検診受診のハードルを下げ、つくば市の皆様の健康に貢献したいと心から願っています。そのための第一歩が、今回ご紹介した「予約によるスムーズな検診の開始」です。
また、精密検査(二次検診)である大腸内視鏡検査の受診率については75%となっています。この数字は国の目標値である80%には届いておらず、決して十分とは言えない数字となっています。
便潜血検査陽性で放置して大腸がんが後に見つかった場合、死亡率が4倍になるとするデータもあります。
日本の大腸がん検診には、大腸内視鏡検査が一次検診で含まれていないため、このような機会を活かすことが、重要です。
まとめ
また、二次検診については、鎮静剤に加えて、当院は無送気軸保持短縮法という、負担の少ない挿入法を用いています。
辻仲つくば胃と大腸内視鏡・肛門外科クリニック
当院には、苦痛の少ない大腸内視鏡検査をお求めて、つくば市をはじめ、土浦市、牛久市、つくばみらい市、常総市、石岡市、阿見町、守谷市、龍ケ崎市のみならず、茨城県全域の広い地域から多くの患者様が来院されています。
よくある質問
はい、当院ではつくば市が実施する以下のがん検診にも対応しております。大腸がん検診と併せて、ご自身の年齢やご状況に応じた検診をご検討ください。当院までお気軽にお問い合わせください。
- 胃がん検診(内視鏡検査)
- 胃がんリスク検診(ABC検診)
- 肝炎ウイルス検診
- 前立腺がん検診
いいえ、痔がある方こそ、便潜血検査陽性の結果を無視せず、必ず精密検査を受けていただきたいと考えています。
成人の約半数には、出血の原因となりうる痔(いぼ痔・切れ痔など)があると言われています。もし「痔があるから陽性なのは当たり前」と考えてしまうと、半数近くの方が大腸がんの発見機会を逃すことになりかねません。
そもそも大腸がん検診は、痔をお持ちの方も含めて有効性が評価されている制度です。「痔があるから」という理由で精密検査を受けなくてよい、というデータは存在しません。
そのお気持ち、非常によく分かります。初めての方はもちろん、検査経験のある方でも不安を感じるのは当然のことです。
下記の記事では、14100人のWEBアンケート結果を参考に、そうした不安の正体と、当院で行っている具体的な対策を詳しく解説しています。ご自身の不安がどこにあるのかを知るだけでも、気持ちが楽になるかもしれません。ぜひ一度ご覧ください。
つくば市公式ウェブサイト:成人のがん検診
https://www.city.tsukuba.lg.jp/soshikikarasagasu/hokembukenkozoshinka/gyomuannai/3/4/1001292.html
つくば市 健診(検診)実施医療機関一覧(PDF)
https://www.city.tsukuba.lg.jp/material/files/group/50/R7seijinkenshin_HP_20250331.pdf
茨城県福祉部:市町村がん検診受診率(令和4年度実績)
https://www.pref.ibaraki.jp/hokenfukushi/yobo/sogo/yobo/cancergrop/cancer-h26/documents/r4_jyushinritsu.pdf
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