突然の腹痛と下血は危険?内視鏡検査が必要な症状チェックリストの基本から応用まで|辻仲つくば胃と大腸内視鏡・肛門外科クリニック|茨城県つくば市の大腸・肛門外科 消化器内科 内視鏡検査

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突然の腹痛と下血は危険?内視鏡検査が必要な症状チェックリストの基本から応用まで

公開日:2026年01月30日 / 更新日:2026年01月30日

突然の腹痛や下血に見舞われたとき、多くの方が「これは危険な症状なのか」「すぐに病院に行くべきか」と不安になります。

実際、消化器内科の診療現場では、腹痛や下血を主訴に来院される患者さんが非常に多く、その背景には様々な疾患が隠れています。

私は消化器内視鏡の専門医として、日々多くの患者さんの診療にあたっていますが、早期発見・早期治療が予後を大きく左右する疾患も少なくありません。本記事では、腹痛や下血といった症状がどのような疾患のサインである可能性があるのか、また内視鏡検査が必要となる症状について、専門医の視点から詳しく解説します。

腹痛と下血が示す可能性のある疾患

腹痛と下血は、消化器系の様々な疾患で見られる症状です。

これらの症状が現れた場合、その原因を正確に把握することが重要になります。

出血性消化性潰瘍の特徴

消化性潰瘍は、胃や十二指腸の粘膜に潰瘍ができる疾患で、出血を伴うことがあります。出血性消化性潰瘍の主な症状には、突然の腹痛、吐血、下血(黒色便)などがあります。

近年、ヘリコバクター・ピロリ感染率の低下に伴い、ピロリ菌に起因する潰瘍は減少傾向にある一方で、高齢化社会の到来とともに、低用量アスピリンなどの抗血栓薬に起因する薬剤性潰瘍が増加しています。

大腸疾患による出血

大腸からの出血は、鮮血便として認められることが多く、痔などの良性疾患と区別が必要です。

出血するような大腸がんは、S状結腸と直腸にできやすく、早期の段階では自覚症状がほとんどありません。進行すると、便に血が混じる、便の表面に血液が付着する、慢性的な出血による貧血症状などが現れます。

また、炎症性腸疾患である潰瘍性大腸炎やクローン病でも、下痢と腹痛に加えて血便を伴うことがあります。これらの疾患がある方は、大腸の粘膜の慢性的な炎症を原因とする大腸がんになる可能性が高くなるとされています。

内視鏡検査が必要な症状チェックリスト

以下の症状に当てはまる場合は、内視鏡検査を検討すべきサインと考えられます。

緊急性の高い症状

  • 突然の激しい腹痛
  • 大量の吐血や下血
  • 黒色便(タール便)の出現
  • 腹痛と発熱の併発
  • 意識障害を伴う症状

これらの症状が現れた場合は、速やかに医療機関を受診する必要があります。

特に、バットで殴られたような激しい頭痛や突然の意識障害は、消化器疾患以外の重篤な疾患の可能性もあるため、救急車を呼ぶことも検討してください。

早期受診が望ましい症状

  • 便に血が混じる、または便の表面に血液が付着する
  • 慢性的な腹痛や腹部不快感
  • 原因不明の貧血症状(めまい、立ちくらみ)
  • 便秘と下痢を繰り返す
  • 便が細くなる、便が残る感じがする
  • おなかが張る、腹部膨満感
  • 体重減少や食欲不振

これらの症状は、必ずしも緊急性が高いわけではありませんが、消化器疾患の可能性を示唆するサインです。症状が続く場合や気になる場合は、早めに消化器内科や胃腸科を受診することをお勧めします。

定期的な検査が推奨される方

症状がなくても、以下に該当する方は定期的な内視鏡検査を検討すべきです。

  • 50歳以上の方
  • 大腸がんや胃がんの家族歴がある方
  • 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)の既往がある方
  • ヘリコバクター・ピロリ感染が確認されている方
  • 長期間の抗血栓薬服用者
  • 便潜血検査で陽性となった方

特に便潜血検査で陽性となった場合は、無症状であっても大腸内視鏡検査を受けることが強く推奨されます。

内視鏡検査の種類と特徴

内視鏡検査には、主に胃内視鏡検査(胃カメラ)と大腸内視鏡検査(大腸カメラ)があります。

胃内視鏡検査(胃カメラ)

胃内視鏡検査は、食道、胃、十二指腸の粘膜を直接観察する検査です。

最近では、光の波長を変えた強調画像や、内視鏡AI(内視鏡画像診断支援システム)も使用され、がんを鑑別し、的確な診断へとつなげています。患者さん一人ひとりの症状やお身体の状態に応じて、さまざまな内視鏡を使い分けながら検査・治療を行っています。

検査時には鎮静剤を使用することで、苦痛を最小限に抑えることが可能です。鎮静剤の使用により、リラックスした状態で検査を受けていただけます。

大腸内視鏡検査(大腸カメラ)

大腸内視鏡検査は、肛門から内視鏡を挿入し、大腸全体の粘膜を観察する検査です。

検査時に患者さんへの負担や苦痛をできるだけ軽減できるよう、鎮静剤を使用しています。また、患者さんの腸の形状や状態に合わせて、チューブが細い細径内視鏡や、腸粘膜を拡大観察できる拡大内視鏡などを使用し、検査しています。

無送気軸保持短縮法と呼ばれる検査方法を採用し、腸粘膜への負担や痛みの軽減に努めております。検査中にポリープが見つかった場合は、その場で摘出手術も行っており、複数回の来院が不要になることもあります。

同日検査の利便性

患者さんの症状やご要望に応じて、胃内視鏡検査と大腸内視鏡検査を同じ日に受けることも可能です。

忙しく、検査や治療のために時間を取りづらい方にとって、同日検査は大きなメリットとなります。一度の来院で上部・下部消化管の両方を詳しく調べることができ、効率的な診断が可能になります。

検査前の準備と検査後の注意点

内視鏡検査を安全かつ効果的に受けるためには、適切な準備が必要です。

検査前の準備

胃内視鏡検査の場合、検査前日の夕食は消化の良いものを摂り、検査当日の朝は絶食となります。

大腸内視鏡検査では、検査前に使用する下剤は患者さんの体質やご希望に合わせて数種類用意されており、より快適に検査を受けられるよう配慮されています。検査前後にゆっくりお過ごしいただけるよう半個室スペースが用意されている施設もあります。

検査後の注意点

鎮静剤を使用した場合、検査後しばらくは眠気やふらつきが残ることがあります。

そのため、検査当日の車の運転には制限があります。また、検査でポリープ切除などの処置を行った場合は、当日の飲酒や激しい運動は避け、安静に過ごすことが推奨されます。

検査後の食事については、医師の指示に従ってください。

専門医による診断の重要性

腹痛や下血といった症状は、自己判断せず専門医の診察を受けることが重要です。

専門資格を持つ医師の診療

消化器内視鏡検査は、専門的な知識と技術を要する検査です。日本消化器内視鏡学会専門医、日本大腸肛門病学会専門医、日本消化器外科学会専門医などの専門資格を持つ医師が所属している施設では、専門性の高いチーム診療が提供されています。

一人ひとりの患者さんのお話しを丁寧にお伺いした上で、適切な検査を提供することが、正確な診断と効果的な治療につながります。

豊富な実績に基づく診療

内視鏡検査の質は、施設の実績と経験に大きく左右されます。

年間数千件の内視鏡検査を行っている施設では、豊富な実績を活かして痛みや負担を抑えながら検査を進めることが可能です。また、検査中に異常が発見された場合も、その場で適切な処置を行うことができます。

まとめ:早期発見・早期治療のために

腹痛や下血は、消化器疾患の重要なサインです。

これらの症状が現れた場合、自己判断で様子を見るのではなく、速やかに専門医の診察を受けることが大切です。特に、突然の激しい腹痛、大量の出血、黒色便などの緊急性の高い症状が現れた場合は、すぐに医療機関を受診してください。

内視鏡検査は、消化器疾患の診断において非常に有用な検査です。鎮静剤の使用や最新の検査技術により、以前に比べて苦痛の少ない検査が可能になっています。また、検査中に異常が発見された場合、その場で治療を行うこともできます。

定期的な検査や早期発見により、多くの消化器疾患は治療可能です。特に大腸がんは、早期に発見すれば完治を目指せる疾患です。50歳以上の方や、家族歴のある方、便潜血検査で陽性となった方は、症状がなくても定期的な内視鏡検査を検討することをお勧めします。

つくばおよび茨城県南のかたが、胃腸の症状や肛門の症状について、気軽に受診できる環境が整っています。気になる症状がある方、定期検査を希望される方は、ぜひ専門医にご相談ください。

詳しい検査内容や予約方法については、辻仲つくば 胃と大腸内視鏡・肛門外科クリニックの公式サイトをご確認ください。24時間WEB予約やLINE予約にも対応しており、お忙しい方でも便利にご利用いただけます。

【作成・監修】
辻仲つくば胃と大腸内視鏡・肛門外科クリニック
院長 森田 洋平(日本消化器内視鏡学会 専門医、MPH(公衆衛生大学院))

MPHは予防医学、疫学、統計のスペシャリストの学位です。大腸がんの予防的なデータを実践するスペシャリストといえます。