痔の症状は何科に相談?適切な診療科と受診タイミング|辻仲つくば胃と大腸内視鏡・肛門外科クリニック|茨城県つくば市の大腸・肛門外科 消化器内科 内視鏡検査

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痔の症状は何科に相談?適切な診療科と受診タイミング

1.痔の症状に悩んだら何科を受診すべき?

1.痔の症状に悩んだら何科を受診すべき?

「おしりの調子が悪いけど、どこに行けばいいの?」

痔の症状が出たとき、多くの方がこのような疑問を抱えます。痛みや出血があっても恥ずかしさから受診をためらったり、どの診療科に行けばよいか迷ったりすることは珍しくありません。実は、痔の症状は放置すると悪化するだけでなく、他の重大な疾患を見逃す可能性もあるのです。

痔は日本人の二人に一人が経験するといわれる非常に身近な疾患です。

2.痔の症状に対応する適切な診療科

痔の症状で受診する場合、最も適切な診療科は「肛門外科」または「大腸肛門外科」です。これらの診療科では、痔核(いぼ痔)裂肛(切れ痔)痔瘻(あな痔)といった肛門疾患の専門的な診断と治療が可能です。

肛門外科は痔の治療に特化した専門性の高い診療科であり、デジタル肛門鏡や肛門エコーなどの専門機器を用いた精密な検査ができます。また、日本大腸肛門病学会認定施設では、専門医による高度な治療を受けることができるのも大きなメリットです。

「肛門科」という表記のクリニックもありますが、これも同様に肛門疾患を専門的に診る診療科です。辻仲つくば胃と大腸内視鏡・肛門外科クリニックのような専門クリニックでは、痔の日帰り手術にも対応しており、2023年には151例の実績があります。

他にも痔を診てくれる診療科

肛門外科がない場合は、以下の診療科でも痔の診療が可能です。

  • 消化器外科:消化管全般を扱う外科で、肛門疾患も診療範囲に含まれます
  • 外科:一般的な外科でも痔の診断と基本的な治療は可能です
  • 産科:意外と思われるかもしれませんが、妊娠中の痔については産科の先生もよく診察しています

ただし、これらの診療科では専門性に差があるため、症状が重い場合や手術が必要な場合は、最終的に肛門外科への紹介となることが多いでしょう。

3.痔の症状を放置するリスク

「よくあることだ から大丈夫」

このように考えて痔の症状を放置することは非常に危険です。例えば、痔瘻は進行すると大腸がんのリスクとなるものもありますし、切れ痔も進行すると肛門狭窄を伴うようになり手術が難しくなることもあります。

特に注意すべきは、肛門からの出血を単に痔だと自己判断して放置するケースです。同じような症状で大腸がんが隠れている可能性もあります。実際、痔を患っている人で大腸がんが見つかった時は、すでにステージが進行しているケースが多いという研究結果もあります。

私が病院勤務だった時に、進行大腸がんによる狭窄で救急受診して緊急で手術した方がいました。その方は、心臓疾患があって血液が止まりづらい薬を使用していたのですが、かかりつけの先生に痔だからと言われて、内視鏡検査を行わなかったそうで、専門的な医療機関に相談しておけばよかったと強くくやんでいらっしゃいました。

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4.痔の受診タイミング〜いつ病院に行くべきか

痔の症状があるときは、基本的には「違和感を覚えた時点」が受診の最適なタイミングです。特に以下のような症状がある場合は、早めに専門医を受診することをお勧めします。

すぐに受診すべき症状

以下の症状がある場合は、できるだけ早く医療機関を受診してください。

  • 下痢と出血が続く:大腸からの出血の可能性があります。緊急で大腸内視鏡で止血を行う必要があるケースがあります。
  • 我慢できない痛み:激しい痛みは肛門周囲膿瘍などで膿が溜まっていることもあります。切開など緊急の処置を行わないと治らないことがあります。
  • 高熱を伴う肛門周囲の痛み:肛門周囲膿瘍や痔瘻の可能性があり、38〜39度の高熱を伴うこともあります。敗血症の症状かもしれません。命に係わる可能性があるため早めに相談しましょう。特に直腸周囲に膿がたまる場合は、緊急で入院が必要なこともあります。入院も視野に入れて相談できる施設にご連絡ください。
  • 脱出した組織が戻らない:脱出した内痔核が嵌頓すると緊急処置が必要になることがあります

特に排便時以外の出血や我慢できない痛みがある場合は、痔以外の病気の可能性もあるため、必ず専門医の診察を受けてください。

早めに受診した方が良い症状

以下の症状は緊急性は低いものの、早めに受診することをお勧めします。

  • 繰り返す出血:少量でも繰り返す出血がある場合
  • 排便時の痛みが続く:排便のたびに痛みがある状態が続く場合
  • 肛門部のしこりや腫れ:触れて痛みを感じるしこりがある場合
  • 肛門からの分泌物:粘液や膿のような分泌物が出る場合
  • 肛門周囲のかゆみが続く:かゆみが長期間続く場合

これらの症状は一過性のものである可能性もありますが、繰り返したり長期間続いたりする場合は、早めに専門医を受診することが大切です。

5.初めての肛門科受診〜検査と診察の実際

肛門科を初めて受診する方は、どんな検査をされるのか不安に思うかもしれません。ここでは、一般的な肛門科の診察の流れをご紹介します。

まず、問診で症状や経過について詳しく聞かれます。その後、肛門の視診と触診が行われ、必要に応じて以下のような検査が実施されます。

  • 指診:医師が指を肛門内に挿入し、痔の状態や他の異常がないかを確認します
  • 肛門鏡検査:肛門鏡という器具を使って肛門管内を直接観察します
  • 肛門エコー検査:超音波を使って肛門周囲の状態を確認します

これらの検査は痛みを最小限に抑えて行われますので、過度に心配する必要はありません。辻仲つくば胃と大腸内視鏡・肛門外科クリニックのような専門施設では、患者さんの不安や羞恥心に配慮した診察が行われています。

特に、診察室内にカーテンがついており、診察の準備などの際に医師から着替えなどが見えないようにしています。かなり細かいポイントかもしれませんが、羞恥心についてかなり違います。

女性の方が男性医師の診察に抵抗がある場合は、女性医師による診察が可能な日を設けているクリニックもあります。ただし、女性医師の診察を希望する場合は、事前に予約することをお勧めします。

また、生理中であることを理由に診察をためらう方も多いです。生理中であっても肛門診察はできますし、大腸内視鏡検査も問題なく行えます。ためらわずにご相談ください。

6.痔の予防と日常生活での注意点

痔の発症や悪化を防ぐためには、日常生活での心がけが重要です。特に現代人に多い「座りっぱなし」の生活習慣は、肛門周辺の血流を悪くし、痔の原因となります。

効果的な痔の予防法

  • 座りっぱなしを避ける:長時間のデスクワークでも、1時間に1回は立ち上がって軽く体を動かしましょう。痔について職場で相談するのが難しいようであれば、腰痛予防など、社会的に重要とされる職業関連疾患と絡めてご相談していただくと、話が通りやすいかもしれません。
  • 適度な運動:ウォーキングなどの軽い運動で血行を促進しましょう
  • 食物繊維の摂取:野菜や果物、海藻類など食物繊維を積極的に摂り、便通を整えましょう。一方で便通異常は日常生活だけでは改善しないことも多いため、必要に応じて内服を検討しましょう。
  • 水分補給:十分な水分摂取で便を柔らかく保ちましょう
  • トイレを我慢しない:便意を感じたら我慢せず、タイミングを逃さず排便しましょう
  • いきみ過ぎない:排便時に強くいきむと肛門に負担がかかります

これらの予防法を日常生活に取り入れることで、痔の発症リスクを大幅に減らすことができます。特に座りっぱなしの仕事をしている方は要注意です。

7.まとめ〜痔の症状は早めの専門医受診が鍵

痔の症状がある場合、最も適切な受診先は「肛門外科」または「大腸肛門外科」です。専門性の高い診断と治療を受けることができ、早期に適切な治療を開始することで、症状の悪化を防ぐことができます。

痔の症状を放置することは、症状の悪化だけでなく、大腸がんなどの重大な疾患を見逃すリスクもあります。「恥ずかしい」「忙しい」という理由で受診を先延ばしにせず、違和感を覚えたらなるべく早く専門医を受診しましょう。

辻仲つくば胃と大腸内視鏡・肛門外科クリニックでは、痔の日帰り手術にも対応しており、専門的な診断と治療を受けることができます。また、女性医師による診察日も設けており、女性の方も安心して受診できる環境が整っています。

痔は早期治療が何よりも大切です。少しでも気になる症状があれば、ためらわずに専門医に相談してください。

痔の症状でお悩みの方は、専門医による適切な診断と治療を受けるために、辻仲つくば 胃と大腸内視鏡・肛門外科クリニックにご相談ください。豊富な治療実績と専門性の高い医師による診療で、あなたの症状改善をサポートします。



【作成・監修】
辻仲つくば胃と大腸内視鏡・肛門外科クリニック
院長 森田 洋平(日本消化器内視鏡学会 専門医、MPH(公衆衛生大学院))

MPHは予防医学、疫学、統計のスペシャリストの学位です。大腸がんの予防的なデータを実践するスペシャリストといえます。


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