切れ痔の痛みから解放される!効果的な対処法|辻仲つくば胃と大腸内視鏡・肛門外科クリニック|茨城県つくば市の大腸・肛門外科 消化器内科 内視鏡検査

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切れ痔の痛みから解放される!効果的な対処法

切れ痔の痛みから解放される!効果的な対処法

1.切れ痔とは?症状と原因を理解しよう

切れ痔(裂肛)は、肛門の粘膜や皮膚が切れてしまう状態です。排便時に鋭い痛みを感じることが特徴で、トイレの時間が恐怖になってしまう方も少なくありません。

肛門に亀裂ができると、排便のたびに傷口が広がり、激しい痛みを引き起こします。排便後も30分から数時間続くことがあります。痛みのせいで排便を我慢してしまうと、便秘がさらに悪化し、症状が長引く悪循環に陥りやすいです。

逆に痛みがなく出血だけの症状の方もいます。排便時に出血を伴うことが多いです。トイレットペーパーに鮮血が付着したり、便器に血が落ちたりすることもあります。痛みのせいで排便を我慢してしまうと、便秘がさらに悪化し、症状が長引く悪循環に陥りやすいのです。

どうして肛門が切れてしまうのでしょうか?

主な原因は、硬い便による物理的な損傷です。便秘で硬くなった便を排出する際に、肛門に大きな負担がかかり、皮膚が裂けてしまいます。また、下痢の場合も、頻繁な排便や刺激性の便により肛門が傷つくことがあります。長時間のいきみや、トイレでのスマホ使用による長居も要注意です。

また、肛門ポリープ、肛門狭窄に伴う切れ痔の場合は、症状も強く、仕事ができないほどであり、手術をしないと改善しないこともあります。

女性は男性よりも切れ痔になりやすい傾向があります。特に出産を経験した方や、月経前の便秘や下痢に悩む方は注意が必要です。また、デスクワークが多い現代人は、長時間座ることで肛門周辺の血行が悪くなり、切れ痔のリスクが高まります。

ガイドラインでは、約11%程度の発症率と報告されており、頻度の高い疾患です。

2.切れ痔の痛みを和らげる即効性のある対処法

切れ痔の痛みは本当につらいものです。私も臨床で多くの患者さんが痛みに耐えながら来院される姿を見てきました。まずは、その痛みを少しでも和らげるための即効性のある対処法をご紹介します。

痛みが強い時は、まず安静にすることが大切です。横向きに寝て、膝を軽く曲げた姿勢をとりましょう。全身の力を抜いて、特におしりに力を入れないようにリラックスします。この姿勢だけでも痛みが和らぐことがあります。

温めることも効果的です。温かいお風呂にゆっくり浸かると、肛門周辺の血行が良くなり、痛みが和らぎます。シャワーではなく、半身浴がおすすめです。お風呂に入れないほど痛みが強い場合は、温めたタオルを患部に当てるか、下着の上から使い捨てカイロを当てるのも良いでしょう。

市販薬も上手に活用しましょう。切れ痔専用の軟膏や坐薬には、痛みを和らげる成分や炎症を抑える成分が含まれています。ボラギノールやプリザエースなどの市販薬が効果的です。

とはいえ症状が強かったり不安である場合は 、我慢せずに医療機関を受診してください。痛みが数日以上続く場合や、出血が多い場合は早めの受診をお勧めします。

特に、出血については大腸がんのリスクでもあるため、注意が必要です。学会発行の肛門疾患・直腸脱診療ガイドライン2020年版、便通異常症診療ガイドライン2023では、50歳以上の方の出血、便秘、下痢などの便通の変化について、レッドフラグとして大腸内視鏡検査などが強く推奨されています。

切れ痔自体は11%の方がなる、頻度の高い疾患であるため、出血が見られる場合は、年のために定期的な大腸内視鏡検査を行い、大腸がんでないことを確認することをおすすめします。大腸がんは癌死亡の頻度が最も高い疾患の一つであり、頻度の高い疾患です。若い方でも出血のみの症状で出ることも多いため特段の注意が必要です。

3.自宅でできる切れ痔の治療と予防法

切れ痔は適切なケアを続けることで、自宅でも改善できることが多いです。日常生活の中で実践できる治療法と予防法をご紹介します。

便の性状を整える

切れ痔の治療と予防の基本は、便を柔らかくすることです。硬い便は肛門に大きな負担をかけ、傷を悪化させます。一方で、水様の下痢も肛門を刺激するので注意が必要です。

食物繊維を積極的に摂りましょう。野菜、果物、全粒穀物などの食物繊維は、便のかさを増やし、適度な柔らかさに整えてくれます。特に水溶性食物繊維は便を柔らかくする効果があります。

水分摂取も重要です。1日に1.5〜2リットルの水分を摂ることで、便が硬くなるのを防ぎます。朝起きたときに冷たくない水を飲む習慣をつけると、自然な排便リズムが作られやすくなります。

便秘がひどい場合は、医師と相談の上で緩下剤を使用することも検討しましょう。下剤の長期服用の副作用が心配であり、途中で下剤服用をやめてしまい、切れ痔が悪くなる方も多いです。切れ痔が進行すると、肛門の変形をきたし、改善が難しくなることも多いため、安易に下剤服用をやめてしまうことはリスクがあります。下剤の必要性について、心配であれば医師に相談しましょう。

排便習慣の改善

便意を感じたら我慢せず、すぐにトイレに行くことが大切です。便意を我慢すると、直腸内で水分が吸収されて便が硬くなってしまいます。

トイレでは力まずにリラックスして排便しましょう。いきみすぎると肛門に負担がかかります。また、トイレに長居しないことも重要です。スマートフォンを見ながらの長時間の排便は、肛門周辺の血行を悪くします。

排便後は、肛門を強くこすらないよう注意しましょう。柔らかいトイレットペーパーで優しく拭くか、ウォシュレットを使用するのがおすすめです。

4.切れ痔に効果的な市販薬の選び方と使い方

薬局やドラッグストアには様々な痔の薬が並んでいますが、どれを選べばよいのでしょうか?切れ痔に効果的な市販薬の選び方と正しい使い方をご説明します。

切れ痔の治療には、主に「軟膏」と「坐薬」の2種類があります。軟膏は肛門の外側や入り口付近に塗るタイプで、坐薬は肛門内に挿入するタイプです。症状や使いやすさに合わせて選びましょう。

切れ痔の痛みを和らげるには、局所麻酔成分(リドカインなど)が配合された薬が効果的です。また、炎症を抑えるためのステロイド成分や、傷の治りを促進する成分が含まれているものを選ぶと良いでしょう。

代表的な切れ痔の市販薬としては、「ボラギノールA軟膏」「プリザエース軟膏」「ヘモリンド舌下錠」などがあります。それぞれ特徴が異なるので、症状に合わせて選びましょう。

5.切れ痔が悪化したときの症状と受診のタイミング

切れ痔は自己ケアで改善することも多いですが、症状が悪化した場合は専門医の診察が必要です。どのような症状があれば受診すべきか、そのタイミングについて解説します。

以下のような場合は、早めに専門医を受診することをお勧めします。

  • 痛みが1週間以上続く、または徐々に悪化している
  • 出血量が多い、または出血が続いている
  • 市販薬を使用しても症状が改善しない
  • 排便時の痛みで日常生活に支障が出ている

受診する際は、大腸肛門外科や肛門科、消化器外科などの専門医療機関がおすすめです。茨城県つくば市にある辻仲つくば胃と大腸内視鏡・肛門外科クリニックでは、専門性の高い肛門診療を行っています。肛門の病気は恥ずかしいと思う方も多いですが、専門医は日常的に診察していますので、安心して相談してください。

また、ガイドラインに記載されているように、大腸内視鏡検査では、切れ痔の診断を行うことは不可能であるため、切れ痔の心配がある場合は、上記のような外科系の診療科を受診して肛門鏡という器具で診察を受けてください。

6.切れ痔の専門的治療法と手術について

自己ケアや市販薬で改善しない切れ痔は、専門医による治療が必要になります。ここでは、医療機関で行われる切れ痔の治療法について解説します。

保存的治療

まずは手術をせずに治療を試みることが一般的です。医師から処方される薬には、市販薬よりも強い効果を持つものがあります。ステロイド軟膏や局所麻酔薬、血行促進剤などが処方されることが多いです。

また、慢性的な切れ痔には、肛門の緊張を和らげるための筋弛緩剤が処方されることもあります。これにより、肛門括約筋の過緊張が緩和され、血行が改善して傷の治りが促進されます。

何よりも、切れ痔の原因となる、便秘や下痢などの便通異常についてアプローチすることが重要となります。これらの便通異常に対しての治療薬について医師とご相談してください。

手術療法

保存的治療で改善しない慢性的な切れ痔には、手術が検討されます。

強い肛門狭窄を伴う切れ痔の場合は、入院での治療をおすすめすることがありますが、肛門の変形が強くない場合は日帰りの手術が選択肢にあがります。

側方内括約筋切開術(LIS)は、肛門の内括約筋の一部を切開する手術です。これにより肛門の緊張が緩和され、血行が改善して傷の治癒が促進されます。

辻仲つくば胃と大腸内視鏡・肛門外科クリニックでは、年間151例(2023年実績)の痔の日帰り手術を行っています。デジタル肛門鏡や肛門エコーなどの専門性の高い検査機器を用いて的確に診断し、必要な手術を提案しています。

手術後は、再発予防のために生活習慣の改善が重要です。特に便通の管理と肛門の清潔保持に気を付けましょう。

7.切れ痔の再発を防ぐ生活習慣と対策

切れ痔は一度治っても再発しやすい疾患です。再発を防ぐためには、日常生活での継続的な対策が重要になります。ここでは、切れ痔の再発を防ぐための生活習慣と対策について詳しく解説します。

食生活の改善

便の性状を整えることが、切れ痔の再発防止には最も重要です。食物繊維を豊富に含む食品を積極的に摂りましょう。野菜、果物、全粒穀物、豆類などがおすすめです。

特に水溶性食物繊維(オートミール、りんご、バナナなど)は便を柔らかくする効果があります。一方、不溶性食物繊維(玄米、ブロッコリーなど)は便のかさを増やし、腸の蠕動運動を促進します。

刺激物の摂取を控えることも大切です。辛い食べ物、アルコール、カフェインの過剰摂取は、腸を刺激して下痢を引き起こしたり、便を硬くしたりすることがあります。

水分摂取も忘れずに。1日に1.5〜2リットルの水分を摂ることで、便が硬くなるのを防ぎます。特に起床時と食事の前後に水を飲む習慣をつけると良いでしょう。

排便習慣の見直し

規則正しい排便習慣を身につけることが重要です。毎日同じ時間帯にトイレに行く習慣をつけましょう。特に朝食後は腸の蠕動運動が活発になるため、排便に適した時間です。

トイレでは力まずにリラックスして排便することを心がけましょう。いきみすぎると肛門に負担がかかります。また、トイレに長居しないことも大切です。スマートフォンを見ながらの長時間の排便は避けましょう。

排便後は、肛門を強くこすらないよう注意が必要です。柔らかいトイレットペーパーで優しく拭きましょう。ウォシュレットの圧力により肛門の周囲の皮膚が弱くなることがあります。ウォシュレットは極力控えることをおすすめします。どうしても難しい場合はトイレに捨てられるような赤ちゃんのおしりふきもあるので、そちらの使用へ切り替えていくことをおすすめします。

肛門周辺の血行を良くする

長時間の座位は肛門周辺の血行を悪くします。デスクワークが多い方は、1時間に一度は立ち上がって軽く体を動かしましょう。また、クッションや痔用の座布団を使用すると、肛門への圧迫を減らすことができます。

このような提案をすると難しいとおっしゃる方も多いですが、腰痛の予防として1時間に一度は立ち上がることを義務化している職場もあります。腰痛は国民病として就業に伴う疾患と認識されているためです。実際にはいぼ痔と切れ痔をあわせると60%を超える疾患であるため、職場で配慮すべき疾患であるとも言えます。

適度な運動も血行を良くするのに効果的です。ウォーキングや水泳など、肛門に負担をかけない有酸素運動がおすすめです。特に散歩は腸の蠕動運動も促進するので一石二鳥です。

入浴も血行促進に効果的です。湯船にゆっくり浸かることで、全身の血行が良くなります。特に41〜42度のやや熱めのお湯に10〜15分浸かると効果的です。ただし、熱すぎるお湯は肛門を刺激するので注意しましょう。

8.まとめ:切れ痔の痛みから解放されるために

切れ痔は日常生活に大きな支障をきたす辛い症状ですが、適切な対処と予防法を知ることで、その痛みから解放されることができます。

痛みが強い時は、まず安静にして温めることが大切です。市販薬も上手に活用しましょう。ただし、症状が長引く場合や悪化する場合は、早めに専門医を受診することをお勧めします。

できる予防や改善策を試みることは重要です。一方で、生活習慣だけで切れ痔の治療が完結しないことも多いため、必要に応じて医療機関へ相談しましょう。

切れ痔の予防と再発防止には、便の性状を整えることが最も重要です。食物繊維の摂取、十分な水分補給、規則正しい排便習慣を心がけましょう。また、肛門周辺の血行を良くするために、長時間の座位を避け、適度な運動や入浴を習慣にすることも効果的です。

辻仲つくば胃と大腸内視鏡・肛門外科クリニックでは、専門性の高い肛門診療を行っています。切れ痔でお悩みの方は、恥ずかしがらずにご相談ください。適切な診断と治療で、痛みのない快適な日常生活を取り戻すお手伝いをいたします。

切れ痔の痛みは、適切なケアと生活習慣の改善で必ず和らげることができます。この記事で紹介した対処法と予防法を実践して、痛みのない快適な毎日を過ごしましょう。

詳しい診察や治療をご希望の方は、ぜひ辻仲つくば胃と大腸内視鏡・肛門外科クリニックにご相談ください。辻仲つくば 胃と大腸内視鏡・肛門外科クリニック



【作成・監修】
辻仲つくば胃と大腸内視鏡・肛門外科クリニック
院長 森田 洋平
 ・日本消化器内視鏡学会専門医


【参考文献】

肛門疾患・直腸脱ガイドライン 第2版 2020年版 日本大腸肛門病学会
https://canscreen.ncc.go.jp/guideline/colon_guideline2024.pdf

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