内視鏡治療は日帰りで可能?〜対象疾患と治療の流れを専門医が解説|辻仲つくば胃と大腸内視鏡・肛門外科クリニック|茨城県つくば市の大腸・肛門外科 消化器内科 内視鏡検査

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内視鏡治療は日帰りで可能?〜対象疾患と治療の流れを専門医が解説

公開日:2026年03月30日 / 更新日:2026年03月23日

内視鏡治療と聞くと、「入院が必要なのでは?」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。

実は、例外を除けば、ほとんどの内視鏡治療は日帰りで受けられます。私が研修医だった20年前では入院での治療が当たり前だったものでも、日帰りで治療できるようになっています。医療技術の進歩により、体への負担が少なく、短時間で治療を完了できる症例が増えているのです。

私は消化器内視鏡専門医として、これまで数多くの内視鏡治療を行ってきました。患者さんからは「思っていたより楽だった」「日帰りで済んで助かった」という声をよくいただきます。

この記事では、大腸内視鏡検査について、日帰りで可能な内視鏡治療の種類、入院が必要になるケース、治療の流れ、そして費用まで、専門医の視点から詳しく解説します。

内視鏡治療とは?基本的な仕組みを理解する

内視鏡治療は、口や肛門から内視鏡を挿入し、消化管の内側から直接病変を観察・治療する方法です。

従来の外科手術と比較して、お腹を切開する必要がないため、体への負担が大幅に軽減されます。内視鏡の先端には小型カメラが搭載されており、モニターに映し出された画像を確認しながら、精密な治療を行うことができるのです。

内視鏡治療の最大の利点は、消化管の機能を温存できること。胃や腸を切除せずに病変だけを取り除けるため、術後の生活の質を維持しやすいという特徴があります。

治療に使用する内視鏡は直径約1cmほどで、先端の小さな穴から様々な処置具を出し入れします。高周波電気メスやスネアと呼ばれるワイヤ状の器具を用いて、病変を切除したり焼灼したりすることが可能です。

近年では内視鏡技術の進歩により、以前は外科手術でしか対応できなかった大きな病変も、内視鏡で治療できるケースが増えています。

内視鏡治療の主な種類

内視鏡治療には、病変の大きさや形状に応じて複数の方法があります。

内視鏡的ポリープ切除術(ポリペクトミー)は、茎のあるキノコ状のポリープに対して行われます。スネアを病変の根元に掛けて締め付け、高周波電流で焼き切る方法です。比較的小さなポリープであれば、数分程度で治療が完了します。

内視鏡的粘膜切除術(EMR)は、平坦な病変や茎のないポリープに適用されます。病変の下の粘膜下層に生理食塩水を注入して浮き上がらせ、スネアで切除する技術です。

内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)は、大きな早期がんに対して行われる高度な治療法。病変周囲の粘膜を切開し、粘膜下層から病変を剥離して一括切除します。熟練した技術が必要ですが、外科手術を避けられる大きなメリットがあります。

これらの治療法は、病変の性質や患者さんの状態に応じて、最適な方法が選択されます。

日帰りで可能な内視鏡治療の対象疾患

日帰り内視鏡治療の対象となる疾患は、主に早期の消化管病変です。

大腸ポリープの中でも、特に小さな良性ポリープは日帰り治療の代表例。コールドポリペクトミーという方法では、電気を使わずにポリープを切除するため、出血や穿孔のリスクが低く、治療後すぐに帰宅できます。

早期の胃がんや食道がんでも、粘膜層に留まっている段階であれば、日帰りでのEMRやESDが可能な場合があります。ただし、病変の大きさや深さ、患者さんの全身状態によって判断が異なります。

胃や大腸の良性ポリープ、早期の表在性腫瘍、一部の粘膜下腫瘍なども、条件が整えば日帰り治療の対象となります。

日帰り治療が適している条件

すべての内視鏡治療が日帰りで可能というわけではありません。いくつかの条件を満たす必要があります。

まず、病変の大きさが重要です。一般的に、大腸ポリープであれば2cm以下が日帰り治療の目安となります。それ以上の大きさになると、治療時間が長くなり、出血などの合併症リスクも高まるため、入院での治療が推奨されることもあります。

病変の深さも判断基準の一つ。癌のリスクがかなり高い、一括での切除が困難等の場合は入院治療の適応になります。

患者さんの全身状態も考慮されます。高齢で基礎疾患が多い方、抗血栓薬を服用している方、遠方から来院される方、ペースメーカーを入れている方などは、安全性を考慮して入院治療を選択することがあります。

当院では、これらの条件を総合的に評価し、患者さん一人ひとりに最適な治療計画を提案しています。

入院が必要になる内視鏡治療のケース

一方で、入院での治療が必要となるケースも存在します。

大きな病変に対するESDは、治療時間が1時間以上かかることも珍しくありません。長時間の治療は体への負担が大きく、術後の出血リスクも高まるため、通常は2泊の程度入院が必要です。

抗血栓薬を服用している患者さんの場合、薬剤の休薬期間や術後の出血管理が必要となり、入院での治療が選択されることが多くなります。

合併症リスクと入院判断

内視鏡治療の主な合併症には、出血と穿孔があります。

出血は治療後数時間から数日以内に起こる可能性があり、特に大腸の治療では約1〜2%の頻度で発生します。多くは内視鏡的に止血できますが、まれに輸血や外科手術が必要になることもあります。

穿孔は消化管の壁に穴が開いてしまう合併症で、発生頻度は0.1〜0.5%程度。万が一発生した場合は、緊急の外科手術が必要になることもあります。

これらの合併症リスクが高いと判断される場合は、迅速な対応ができるよう入院での治療を選択します。患者さんの安全を最優先に考えた判断です。

当院では、辻仲病院グループの辻仲病院柏の葉と連携しており、入院が必要な治療についてはスムーズに紹介できる体制を整えています。また、近隣の医療機関で治療されたいという方については、つくば市のみならず、お住いの近くの医療機関へご紹介させていただくことも可能です。

日帰り内視鏡治療の流れ〜事前準備から治療後まで

日帰り内視鏡治療を受ける際の具体的な流れを説明します。

まず、事前診察が必須です。当院では、大腸カメラ検査や治療を受ける場合、必ず事前に診察を行い、患者さんの状態を確認します。この際、服用中の薬剤、アレルギーの有無、過去の手術歴などを詳しくお伺いします。

治療日が決まったら、前日からの食事制限が始まります。大腸の治療では、消化の良い食事を摂り、前日の夜から絶食となります。胃の治療では、当日の朝から絶食です。

治療当日の流れ

治療当日は、予約時間の30分前にご来院いただきます。

大腸の治療では、院内で下剤を服用していただきます。当院では十分な数のトイレを準備しており、清潔に保たれています。下剤を飲んでいる間は、看護師が頻繁に確認を行い、患者さんのストレスを軽減する配慮をしています。

腸管洗浄が完了したら、治療室へ移動します。鎮静剤の投与を行い、リラックスした状態で治療を受けていただけます。

治療時間は病変の大きさや数によって異なりますが、小さなポリープであれば10〜20分程度で終了します。治療後は回復室で30分から1時間ほど休んでいただき、医師による説明を受けます。

治療後の注意点と生活制限

日帰り治療後も、いくつかの注意点があります。

食事は治療後2時間程度経過してから、消化の良いものから始めます。治療後の食事については、過度の刺激物やアルコールなどは数日避けていただいています。普通に普段たべるものを食べてくださいとお伝えしています。

運動の制限はほとんどありません。出血などで治療が必要になることがあるため、その際に体調が悪くならないように、フルマラソンを走るなどの非日常的な運動だけ控えてもらっています。

出血のリスクがあるため、治療後1週間は長距離の旅行や出張を避けることをお勧めします。万が一、腹痛や血便などの症状が出た場合は、すぐにご連絡ください。

これらの制限は、合併症を防ぎ、安全に回復していただくために重要です。

内視鏡治療の費用と保険適用について

日帰り内視鏡治療の費用は、治療の種類や病変の数によって異なります。

大腸ポリープ切除の場合、3割負担で約2万円から3万円程度が一般的です。入院に比べると、自己負担としては2-3万円程度、費用が抑えられる計算です。

これらの治療は、基本的に健康保険が適用されます。他の医療費の具合によっては、医療費控除の対象にもなりますので、確定申告の際に活用できます。

高額療養費制度の活用

医療費が高額になった場合、高額療養費制度を利用できます。

この制度は、1か月の医療費が一定額を超えた場合、超過分が払い戻される仕組みです。所得に応じて自己負担限度額が設定されており、多くの方は月額8万円程度が上限となります。

事前に「限度額適用認定証」を取得しておけば、窓口での支払いを自己負担限度額までに抑えることができます。加入している健康保険組合に申請すれば、数日で発行されます。

とはいえ、日帰りの内視鏡治療で高額療養制度を使うことはまずありません。

当院では、医療費に関するご相談も承っていますので、お気軽にお問い合わせください。

辻仲つくばでの日帰り内視鏡治療の特徴

当院では、安全性を最優先にした日帰り内視鏡治療を提供しています。

辻仲病院グループに所属するクリニックとして、グループ内で培った知識や技術を活用し、専門性の高い治療を提案しています。外科専門医、消化器外科専門医、大腸肛門病専門医が在籍しており、高い専門性を持ったチームで診療にあたっています。

つくば駅から徒歩5分という立地も、患者さんにとって大きなメリット。鎮静剤を使用する検査や治療でも、運転の心配なく通院していただけます。

土曜診療も実施しており、平日お忙しい方でも受診しやすい体制を整えています。

検査・治療の質へのこだわり

当院が追求しているのは、検査自体の苦痛の少なさ、便利に検査や治療を受けられる体制、そして安心して検査や治療を受けていただくための情報提供です。

大腸カメラ検査では、下剤を院内で服用する体制を整えています。トイレは十分な数を準備し、常に清潔に保たれています。下剤を飲んでいる間は看護師が頻繁に確認を行い、患者さんのストレスを軽減する配慮をしています。

検査後の医師による説明も丁寧に行っています。モニターに映し出された画像を一緒に確認しながら、わかりやすく説明することを心がけています。

入院が必要な治療や手術については、グループ病院の辻仲病院柏の葉と連携して治療にあたる体制を整えています。シームレスな医療連携により、患者さんに安心していただける医療を提供しています。

まとめ〜内視鏡治療は日帰りで可能な時代へ

内視鏡治療は、医療技術の進歩により、多くのケースで日帰りでの実施が可能になっています。

小さな大腸ポリープや早期の消化管がんであれば、体への負担を最小限に抑えながら、効果的な治療を受けることができます。ただし、病変の大きさや深さ、患者さんの状態によっては、入院での治療が必要になることもあります。

重要なのは、専門医による適切な診断と治療計画です。当院では、患者さん一人ひとりの状態を丁寧に評価し、最適な治療方法を提案しています。

排便時の違和感や血便、腹部症状が続く場合は、早めの受診をお勧めします。早期発見・早期治療により、日帰りでの治療が可能になるケースも多いのです。

辻仲つくば胃と大腸内視鏡・肛門外科クリニックでは、WEB予約またはLINE予約で事前診察と検査の仮予約を取得できます。つくば駅から徒歩5分、土曜診療も実施していますので、お気軽にご相談ください。

【作成・監修】
辻仲つくば胃と大腸内視鏡・肛門外科クリニック
院長 森田 洋平(日本消化器内視鏡学会 専門医、MPH(公衆衛生大学院))

MPHは予防医学、疫学、統計のスペシャリストの学位です。大腸がんの予防的なデータを実践するスペシャリストといえます。