大腸内視鏡検査の頻度〜年齢・リスク別の適切な間隔とは|辻仲つくば胃と大腸内視鏡・肛門外科クリニック|茨城県つくば市の大腸・肛門外科 消化器内科 内視鏡検査

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大腸内視鏡検査の頻度〜年齢・リスク別の適切な間隔とは

公開日:2026年01月30日 / 更新日:2026年01月30日

大腸内視鏡検査の適切な頻度を知ることの重要性

大腸がんは、女性の死亡原因第1位、男性では第2位を占める深刻な疾患です。しかし、早期に発見できれば治癒率が高いがんでもあります。そのため、大腸内視鏡検査を適切な頻度で受けることが、健康寿命を延ばすための重要な鍵となります。

多くの方が「検査は苦しそう」「どのくらいの間隔で受ければいいのかわからない」と悩まれています。実は、検査の頻度は年齢やリスク、前回の検査結果によって大きく変わるのです。

本記事では、日本消化器内視鏡学会専門医として、年齢別・リスク別に最適な検査間隔について詳しく解説します。あなたに合った検査計画を立てる参考にしていただければ幸いです。

基本的な検査間隔の考え方

大腸内視鏡検査の間隔は、一律に決まるものではありません。個人の状況に応じて適切な頻度が異なります。

異常がない場合の標準的な間隔

前回の検査で何も異常が見つからなかった場合、次の検査は3年から5年後が目安とされています。大腸ポリープががんに進展するまでには平均して3年から10年程度かかるため、この間隔でも早期発見が可能です。

ただし、40歳以上の方には年1回の便潜血検査による検診を継続することが推奨されています。便潜血検査で陽性が出た場合は、すぐに大腸内視鏡検査を受けることが重要です。

ポリープ切除後の推奨間隔

大腸ポリープを切除した場合、その後の検査間隔は切除したポリープの数や大きさによって変わります。

  • 小さなポリープ(低異型度の腺腫)を切除した場合・・・3年後の検査が推奨されます
  • 10個以上のポリープを切除した場合・・・1年後の検査が必要です
  • 20mm以上の大きなポリープを切除した場合・・・1年後の検査が推奨されます

当院では、検査と同時に日帰りポリープ切除に対応しており、ポリープのない状態を作ることで大腸がんを約86%予防することが可能とされています。

大腸がん治療後のサーベイランス

大腸がんの内視鏡治療や外科治療を行った方は、1年後の検査が必要です。治療後は再発や新たな病変の早期発見が重要となるため、より短い間隔での検査が推奨されます。実際には1,2,3,5年で検査を行う施設が多いです。

年齢別の推奨検査頻度

年齢によって大腸がんの罹患率は大きく変わります。それぞれの年代に応じた適切な検査計画を立てることが大切です。

40代の方へ・・・初回検査の重要性

40代になると、大腸がんの罹患率が急激に上がり始めます。この年代で一度も大腸内視鏡検査を受けたことがない方は、まず初回の検査を受けることをおすすめします。

初回検査で異常が見つからなければ、その後は5年に1回の検査を継続するとよいでしょう。無症状でも検査を受けることで、初期のがんやがん化しやすい腺腫を早期に発見できます。

50代・60代・70代の方へ・・・定期検査の継続

50代から60代は、大腸がんの罹患率がさらに高まる年代です。基本的には40代と同じく5年に1回の検査が推奨されますが、過去にポリープを切除したことがある方はより注意が必要です。

この年代で一度も検査を受けたことがない方は、軽微な症状であっても受診することを強くおすすめします。早期発見により、内視鏡手術で治療できる可能性が高まります。

80代以上の方へ・・・個別判断の必要性

70代以上の方については、検査を受けるかどうかを医師とよく相談する必要があります。同じ年齢でも体力や健康状態には個人差が大きいためです。

検査前の下剤服用や繰り返しの排便が大きな負担になる方もいらっしゃいます。また、万が一がんが見つかった場合、その後の手術や治療に耐えられる体力があるかも考慮する必要があります。

ただし、身体機能が保たれている方であれば、推奨年齢を過ぎていても柔軟に受診機会を提供することが望ましいとされています。

リスク要因別の検査頻度

大腸がんのリスクは、生活習慣や家族歴によっても変わります。リスクが高い方は、より頻繁な検査が必要になることがあります。

家族歴がある場合

親や兄弟姉妹に大腸がんやポリープの方がいる場合、あなた自身のリスクも高まります。遺伝性大腸がんは全体の約5%を占めており、家族歴がある方は通常よりも早い年齢から、より頻繁に検査を受けることが推奨されます。

具体的な検査開始年齢や間隔については、家族の発症年齢や病歴を考慮して医師と相談することが大切です。

生活習慣によるリスク

喫煙や飲酒は大腸がんの「確実」なリスク因子とされています。また、肥満も重要な因子であり、軽度の肥満であっても、大腸がんのリスクを増やすことが知られています。

これらの生活習慣がある方は、標準的な検査間隔よりも短い間隔での検査を検討することをおすすめします。生活習慣の改善により、結腸がんの約31%、直腸がんの約25%が予防可能だったと推計されています。

炎症性腸疾患をお持ちの方

潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患がある方は、大腸がんのリスクが高まります。これらの疾患をお持ちの方は、主治医の指示に従って定期的な検査を受けることが重要です。

検査間隔は病状や罹患期間によって異なりますので、個別に医師と相談してください。

便潜血検査との使い分け

大腸がん検診には、便潜血検査と大腸内視鏡検査の2つの方法があります。それぞれの特徴を理解して、適切に使い分けることが大切です。

便潜血検査の役割と限界

便潜血検査は、便中の血液を調べる簡便な検査です。食事制限や薬剤制限が不要で、自宅で採便できるため、多くの方が受けやすい検査です。

2024年に改訂された「有効性評価に基づく大腸がん検診ガイドライン」では、便潜血検査免疫法の推奨グレードはAとされ、対策型検診での実施が推奨されています。40歳から74歳を対象に、毎年検査を行いましょう。便潜血検査はよりエビデンスを重視したアメリカの予防医学の指針(USPSTF)で子宮頸がん検診とともにグレードAとされています。つまり、他の検診よりも優先順位が高い検診であり、陽性の場合は大腸内視鏡検査を行うことで大腸がんの死亡リスクが減ることが知られている、有用性が最も高い検診の一つです。

ただし、便潜血検査には限界もあります。すべての大腸がんやポリープが出血するわけではないため、陰性でも病変が存在する可能性があります。そのため、定期的な大腸内視鏡検査との併用が重要です。

また、毎年便潜血検査が陽性になってしまう方もいます。基本的には陽性になったら大腸内視鏡検査をすることが前提の検診プログラムなので、便潜血検査が陽性の場合は大腸内視鏡検査を行うことを強く推奨します。一方で、毎年陽性であれば、そもそも便潜血検査が用をなしていないので、そういった方については、便潜血検査を行わず、3年毎に大腸内視鏡検査を行うことも選択肢として入ります。

大腸内視鏡検査の優位性

大腸内視鏡検査は、腸内を直接観察できるため、ミリ単位の微細な病変も発見できます。また、検査中にポリープが見つかった場合、その場で切除することも可能です。

当院では、最新のAIシステムを導入したことで、これまで見つけるのが難しかった微細な早期がんや炎症なども、より高い精度で発見できるようになりました。画像強調や自動送水などの技術も導入し、高精度の検査を実現しています。

便潜血検査で陽性が出た場合は、必ず大腸内視鏡検査による精密検査を受けることが重要です。

検査を受けるべき症状とタイミング

定期検査とは別に、以下のような症状がある場合はすぐに検査を受けることをおすすめします。

注意すべき症状

  • 便秘または下痢が続く
  • 腹痛や腹部の張りが続く
  • 便が以前よりも細くなった
  • 急な体重減少がみられる
  • 黒い便や血がついた便が出る

これらの症状は大腸がんの可能性を示唆するサインです。症状が現れてからでは手遅れになることも多いため、無症状のうちに定期検査を受けることが重要です。

検査のタイミングを逃さないために

多くの方が「まだ若いから大丈夫」「症状がないから問題ない」と考えがちですが、早期の大腸がんは自覚症状がほとんどありません。

40歳を過ぎたら、一度は大腸内視鏡検査を受けることをおすすめします。初回検査で異常がなければ、その後は前述の間隔で定期的に検査を続けることで、大腸がんのリスクを大幅に減らすことができます。

当院の検査へのこだわり

辻仲つくば胃と大腸内視鏡・肛門外科では、患者さんの負担を最小限に抑えた検査を提供しています。

苦痛の少ない検査環境

「内視鏡検査は怖い」というイメージをお持ちの方も多いでしょう。当院では、鎮静剤を使用することで、半分眠ったようなリラックスした状態で検査を受けていただけます。

また、無送気軸保持短縮法という検査方法を採用し、腸粘膜への負担や痛みの軽減に努めています。検査後は専用のリカバリールームでゆっくり休んでからお帰りいただけます。

女性医師による検査対応

男性医師による検査に抵抗感を持つ女性の方も多くいらっしゃいます。当院には女性医師も在籍しており、安心して検査を受けていただける診療体制を整えています。

患者さんに合わせた下剤の選択

検査前の下剤服用が不安な方も多いでしょう。当院では、患者さんの体質やご希望に合わせて選べる下剤を数種類ご用意しています。過去に下剤服用でつらい思いをされた方も、ご安心ください。

まとめ・・・あなたに合った検査計画を

大腸内視鏡検査の適切な頻度は、年齢、前回の検査結果、リスク要因によって異なります。基本的には、異常がない場合は3年から5年に1回、ポリープを切除した場合は1年から3年に1回が目安です。

40代になったら、まず一度は検査を受けることをおすすめします。早期発見により、内視鏡手術で治療できる可能性が高まり、大腸がんによる死亡リスクを大幅に減らすことができます。

つくば駅から徒歩5分という便利な立地で、つくば市内だけでなく、つくばエクスプレス沿線や茨城県全域から多くの患者さんが来院されています。プライバシーに配慮した半個室スペースや、検査開始時間の柔軟な対応など、遠方からでも安心して検査を受けられる環境を整えています。

あなたの健康を守るために、適切な間隔で大腸内視鏡検査を受けることを検討してみてください。ご不安なことがあれば、お気軽に当院までご相談ください。経験豊富な専門医が、一人ひとりに合わせた検査・治療をご提供いたします。



参考文献:

USPSTF Final recommendation Statement: Screening for Colorectal Cancer

【作成・監修】
辻仲つくば胃と大腸内視鏡・肛門外科クリニック
院長 森田 洋平(日本消化器内視鏡学会 専門医、MPH(公衆衛生大学院))

MPHは予防医学、疫学、統計のスペシャリストの学位です。大腸がんの予防的なデータを実践するスペシャリストといえます。